導入事例

陽和病院看護副部長・IT室室長 砂道 大介 様

MENTAT®が実現したカンファレンスの本来の姿

~情報共有だけじゃないチーム医療に大切なこと~

チーム医療の充実が求められる近年の精神科医療の中で、
チームを繋ぐカギとなるのが多職種によるカンファレンスです。
看護副部長として、そのカンファレンスで中心的な存在となる砂道さんは、
MENTAT®を導入することで、それまでのカンファレンスに抱いた違和感が払拭されたと言います。

「MENTATは主にカンファレンスの質を変えてくれたと感じています。

電子カルテが導入されたときは、みんな自分の手元にあるパソコンでカルテの画面だけを見ていることが多かったです。そうなると、カンファレンス中、例え一緒に話をしていても目線はそれぞれが気になるところにいってしまうので、実際は見ている内容が違ったといこともありました。

カンファレンスの目的は何かと考えた時に、チーム全体の治療の決定やこれから先の関わり方を決めていくことです。そのために、集まって話しているのに、それぞれが別々にカルテの画面を追い、かつ自分に必要なことだけを考えながら参加しているのではあまり意味がありません。

チームみんなで、共通の課題を解決していくために、それぞれの立場からしっかりとやりとりをする。そして、それに対してそれぞれがどう関わるかを決めるのが本来のカンファレンスの姿です。そういう意味で様々な情報が一目瞭然と”見える化”され、しかも一画面でおさまっていることがとても重要なのです。

当院では大型のモニターやプロジェクターなどを使って、大きな画面にMENTATのカンファレンスシートを写しだし、それをチームみんなで一緒に見ながらカンファレンスを行っています。

画面では患者さんの状態や薬の増減がわかり、また、クリック一つで患者さんの状態がどう変わってきているのか知ることができます。そのひとつひとつをちゃんと確認しながら話を進めることができることは大きなメリットです。

そして何より、スタッフ間のコミュニケーションが変わりました。それぞれのパソコンの画面ではなく、お互いの顔を見て話ができるようになりました。相手の目を見て話すことや、その場の雰囲気を感じたりすることは、コミュニケーションの基本です。だからこそ、チームで動くためにはそういうやりとりがすごく重要です。

それができないと、パソコンの中で、それぞれが自己完結してしまったり、人の話を聞くという姿勢が持てなかったりすることにも繋がってくるので、それは良くないと思います。

また、”見える化”されたものを確認しながら課題や情報を共有することで、ターゲットを絞って話ができます。そうすると、カンファレンスが無駄に長くなることも少なくなります。時間をうまく使って、患者さんに対するアプローチが具体化できました。これは患者さんにとっても大きなメリットだと思います」

病院スタッフは患者さんやその家族とのコミュニケーションも大切ですが、
その前にまずは同じチームのメンバーとの密な関係が重要となります。
その課題の改善に一役買ったMENTAT®ですが、実は他にもこんな課題の解決にも貢献したそうです。

「MENTATを使ってなかった時に感じていたもう一つの課題は”認識のズレ”が起きやすかったことです。

カルテの場合、そこに全く同じ事が書いてあったとしても、それぞれ見え方が違います。当然、個人の感情も入りますし、同じ職種であってもアプローチの仕方も違ってきます。そのため、一人の患者さんに向き合おうとした時にスタートの時点での”認識のズレ”は生じると思いますし、実際にそうだったと思います。そうするとカンファレンスの中で、それぞれが違う感覚と認識を持って話をするので、まあ、まとまらないですよね。

カンファレンスではその”認識のズレ”を修正して、お互いにどうやってアプローチするかということを課題としなければいけないものなので、そのためのツールの必要性は感じていた。まさにMENTATがそこを解決してくれたと感じています。

また、精神科の治療は、急性期は医師が中心で、回復期になると看護が中心、社会復帰期になるとPSWが中心と、患者に関わる中心的存在が変わっていきます。その状況で、情報を置き去りにせずにちゃんと確認するためにも、情報が”見える化”されていることはいいことなのですが、その瞬間の状況だけでなく状態の変化まで見えることは治療を進めていく上でとても役に立っています。

状態が悪化している時は手厚く治療を行い、回復してくると少し手が離れていきますが、実はその回復してきている時こそ患者さんの状態のユレが大きいと感じています。問題はそのユレの原因が何か?ということなのですが、そこに追っていくことが難しいのです。MENTATのテキストマイニングが経過や状態、そして変化をカルテから抽出してくれるので、過去のカルテを全て追わなくても、これまでどうしていたかというところに戻ることが比較的簡単にできて、気づきを得られることがいいところだと思います」

看護副部長でありながら、IT室の室長でもある砂道さん。
MENTAT®というデジタルソリューションを導入する上でITスキルという面での懸念はなかったのでしょうか?

「新しい技術を導入した時にそれが使えるかということも重要ですが、当院では2011年に電子カルテを導入した時から院内でITに関する研修を行ってきたので、MENTATが導入された時にも大きな混乱はありませんでした。そもそも操作性に関して言うと、MENTATはわかりやすく使いやすいと感じています。

また、大画面でカンファレンスを行うとなれば画面を操作するスタッフは一人で済みます。だからこそ、それぞれのITスキルによるギャップは起きにくいこともいいところだと思います。

入院が短期化することで、病院はスピーディな回転が求められてきます。そうなると当然、患者さんへの対応もスピード感が求められるので、過去よりもやることは多くなっています。記録の部分やカルテなどにおいてはMENTATのような便利なソリューションが活用できれば、スピードを落とさずに質の高い医療を実現するために大きなメリットがあるのではないでしょうか」

新しい技術の導入がチームの結束を高めることに繋がり、
一方では、チームの結束が高いからこそ新しい技術を導入したときに有効に活用することができます。
陽和病院はまさに人というアナログとMENTAT®のようなデジタルが相乗効果を生んだ、
象徴的なモデルであるといえるのではないでしょうか。