導入事例

城南病院理事長 青野 将知 様

MENTAT®でもっと患者さんと向き合う時間を

~満足な時間が育む患者と医療チームの関係~

昭和47年に開設され40年以上にわたり地域の精神科医療を支えてきた城南病院。
このほどMENTAT®を導入することを決めた要因はどんなものなのでしょうか?

「最初にMENTATの存在を聞いた時の第一印象は、そこまでのことが本当にできるのかなというのが正直なところ。半信半疑でしたが、それができるならかなり有用なことになるという期待も大きかったです。

今の日本の精神科医療の方向性は、都市部中心で、小規模の病院にとってはなかなか実現が難しいことも多いと感じています。そういう中で、地域ごとの特色や人口動態に併せて経営方針を決めていくためには、様々な情報を得ることも必要ですし、新しいソリューションを導入していくことも大切なことだと考えています。

当院は、今使っている電子カルテについても、メーカーと一緒にイチから作ってきました。今後MENTATもどんどん進化して機能も充実してくると思いますが、早い段階で使い、その進化に一緒に関わることで、少しでも貢献出来たらいいと思って導入を決めました」

青野理事長がMENTAT®を導入することで改善したい課題はどんなものなのでしょうか?

「本来、時間をかけてひとりひとりの患者さんを診療するということが、医療としては当たり前のことだと思っています。しかし、今は申請に関する書類など、患者さんに直接関わらない事務的な業務がすごく増えてきていると感じています。

そのため、患者さんの診察にかける時間や、その家族との面談時間が減ってきている現状があります。

私は患者さんと、診療だけではなく、普段の生活から寄り添うことが大事だと思っています。働き方改革とか業務の効率化が叫ばれる中でそういう話をすると古くさいと言われてしまうかもしれません。でも、パソコンの画面にある電子カルテを使って、患者さんの顔も見ずにほんの数分で診療するというやり方は、精神科には向いていないと感じます。

多くの時間を費やすことで、心を開いてくれたり、普段の様子や情報が分かるようになるのではないでしょうか」

患者さんへの強い思いを語る青野理事長。
その背景には、父親もまた精神科の医師であり、
幼い頃は父親の病院の敷地内で暮らしていた経験がありました。

「私は家の前が病院のグラウンドだったので、学校から帰ってきて一人でボール遊びをしていると、患者さんが出てきて一緒にキャッチボールをするということが日常でした。時には学校の友達を呼んできて、患者さんたちのチームと試合をすることもありました。

そういう環境の中で精神科への興味が深まったり、患者さん自身を理解しやすかったのではないかと思います。精神科の患者さんがどうのこうのというよりも、友達みたいな感覚で生活してきたんですよね。

その経験を踏まえると、短時間で薬を出すだけの表面的な診察ではなく、一緒にゲーム・将棋をして遊んだり、共に時間を過ごすことは重要だと思うんです。

そういう中で患者さんとの距離が近くなり、ざっくばらんに話ができるような、より深く理解し、共感ができるようになるのかなと感じています。

今は野球ではなくてグラウンドゴルフをやるなど、作業療法士さんたちが患者さんと触れ合ってくれていますが、やはりそこに医師が入るのも大事だと考えています。場合によっては患者さんから教わることもあると思いますし、医師になってからは患者さんと話すことで癒されることもあります。

やっぱり、親しくしていると、よくしてあげたい気持ちも強くなるし、結局は医者と患者といっても人間同士、より深いつながりができるほど、お互いが協力できるのではないかと思います。MENTATを導入することでそういった時間が増えることに、多いに期待しています」

かつては世間から偏見を持たれることも珍しくなかった精神科の患者さん。
その存在を身近に感じる環境で育った青野理事長からは、
医師となった今でも本当の意味で傍らに寄り添う姿勢が感じられます。
そんな青野理事長の温かい理想を叶えることにMENTAT®が後押しできることを願います。