導入事例

ねや川サナトリウム副理事長 長尾 喜代治 様

MENTAT®が実現する家族も含めたチーム医療

~医療スタッフだけでなく患者やその家族にも情報共有を~

「いっしょにがんばろうよ」をホスピタルテーマに掲げ、医療者だけでなく、患者さんやその家族も手を取り合って、協力しながら治療を進めていくことを大切にしてきた「ねや川サナトリウム」。
そんな温かい思いに対して、最新技術を駆使したMENTAT®がどのように役立っているのか?
長尾先生に現場の声を聞きました。

「MENTATの存在を知った時は、電子カルテをデータ化するということに対して、非常に面白いものだと感じました。同時に、これを効率よく使うことで我々が目指すモノの実現に近づけるツールであることもわかりました。

情報共有ができることで、同じ課題を多職種が理解できること。つまり横軸での繋がりがうまれます。さらには、一人の患者さんだけでなく、過去の症例や治療歴、他の患者さんとの比較、未来の予測にまでつなげることができるのではないかと、期待はふくらみました」

現在は、院内でMENTAT®をどのように活用しているのでしょうか?

「現時点では院内の連携というよりも、医師それぞれが個別で使用し、主に患者さんやご家族と情報を共有するためのツールとして使うことが多いです。

特に、薬については、私自身も非常に効果的に使うことができると感じています。

MENTATによってグラフなどでわかりやすく視覚化された画面を、患者さんやご家族に直接見せて説明しています。治療歴や薬歴などの経過を時系列で伝えることができることもありがたいですし、特に薬の種類については、今まで数でしか状況を伝えることができませんでしたが、MENTATを使うと、それぞれの薬の力価を換算して、さらにわかりやすく伝えることができて有用だと感じています。

薬を飲むという行為は、患者さんにとっての大きなストレスになります。だからこそそれだけでも軽減してあげたいと考えています。
『この時は減っていたね』とか『今これだけの薬を飲んでいるから、これから減らしていきましょう』といった説明を、説得力をもって伝えることができると、患者さん自身やご家族も安心して、また納得してもらった上で取り組むことができます。

また、私としては、伝えている内容についてもっと理解を深めてもらうために、診察しているその場だけでなく、家などに戻ってからも内容を確認できるように、画面をプリントアウトできる機能をリクエストしました。

現在はそれが実現してPDFファイルにすることもできるので、見やすくプリントアウトした資料を患者さんやご家族に持ち帰ってもらっています。これでその場では理解しきれなかった内容も、理解することに繋がっていると感じています。

当院のホスピタルテーマ『いっしょにがんばろうよ』。これは院内で連携すべき医療関係者だけでなく、患者さんやご家族も含んでいます。力を合わせるためには全員が納得する必要があります。そのためにもMENTATは欠かせないツールだと思います」


医療者として、MENTAT®を使うことのメリットはどう感じているのでしょうか?

「我々は、患者さんが治療を進めるために環境を整えるアドバイザーでありたいと考えています。そのためには家庭環境など、患者さん自身が望んでいることを知り、どうしたらそれを実現できるかと考えていく必要があります。

実現には、様々な知見やデータ分析が必要です。MENTATを使うと、これまでの経過でうまくいったケースとの比較もできるので、客観的にみることができます。それによって気づける部分は大きく、取りこぼしをすることを防げると感じています。

またそれによって医師それぞれの能力を補ってくれる存在だと思います。多くのデータを活用すると経験がなくても気づける部分が増えるので、アドバイスをすることもできますし、若手医師の教育ツールとしても期待できると感じています。

一方で、ベテラン医師にとってもありがたい存在だと感じています。どんなに経験があってもうまくいかないときはあります。そんな時に、もう一度振り返って、客観的に自分がしていることを見直すことができます。経験や勘を頼りにしてしまうベテランだからこそ気づけなかったことに気づける。そうすれば納得して、また次のステップに進めますよね。

精神科にはたくさんの情報がありますが、大切なのはその使い方です。MENTATで効果的に活用することができれば、関わる人みんなの納得に寄与し、より強い繋がりを持って治療に望んでいくことができるのではないかと期待しています」

チーム医療が重要とされる精神科において、医療関係者のみならず、患者さん自身やそのご家族までも含めたものにさらに広げたチームとして捉えている「ねや川サナトリウム」。
その高い志を支えることにMENTAT®が存在感を示し、より質の高い医療に繋がっていくことを願います。