導入事例

チーム医療とMENTAT®の強みの相乗効果

~MENTAT®の可能性を最大限に引き出すチームワーク~

1931年(昭和6年)の開設以来、90数年にわたり地域に根ざした精神医療を行っている明石こころのホスピタル。「入院医療中心から地域生活中心へ」という目標に向かって、チーム一丸となって取り組まれる中、MENTATを看護師の管理者の視点からどのように生かしているのでしょうか。

明石こころのホスピタル看護部 次長 西海 省吾 様



MENTATの第一印象は、どのようなものでしたか?


「MENTATの説明を初めて聞いたとき、画期的なシステムだなと思いました。電子カルテの大量の記録から必要なデータだけを抽出してくれる。MENTATを見れば、(患者さんの症状や背景が)カテゴリー分けされている、といったところです。管理者としても、とても有難かったです。同時に、『MENTATを使いこなせるのか』とも思いました。」

看護部 次長 古林 美保 様



  
「MENTATの画面1つで患者さんの薬や症状などの経緯が一面化して見えるのは驚きでした。紙カルテを経験したこともあり、カルテ量は膨大なものでした。電子カルテを通じて情報を見やすくはなりましたが、やはりスクロールは必要だったからです。また、これから、どのように活用していこうか、どのようなシステムにしていこうか、とも考えました。」

コロナ禍で様々な活動が制限される中、どのようにMENTATを活用していこうと取り組まれたのでしょうか。


(西海 省吾 様)

「コロナの感染対策に追われて、新しいものを活用する活動が難しい時期もありましたが、各病棟での取り組みや委員会が発足してMENTATをどう使っていくかを話す機会が増えてきました。また、上層部が目指している医療の考え方を尊敬しているので、MENTATをしっかり使って患者さんのために役立てていこうとしている考えにも付いていきたいと思いました。」



(古林 美保 様)

「まず、自分から使っていこうと思いました。関心を持って使っていかなければ、他のスタッフにも広がらないと思ったからです。毎朝の患者の情報収集トピックスとして、以前よりも時間短縮になりました。導入当時よりも関心は上がっています。また、MENTATは情報を用いて医療の質を管理や予測だてた判断力, ノンテクニカルスキルによる情報が多いと思います。また、看護部長の発信や院内の提言があったこともMENTAT活用の原動力になりました。 そして、システムを整えていくことは自分達の役割だと思っています。」

では、具体的に、どのようにMENTATを活用しているのでしょうか。

(西海 省吾 様)


「管理職なので、患者さんのリスクに注目します。そのため、病院全体を俯瞰できる各種集計の注目患者情報の画面をよく見ます。暴言や暴力や希死念慮、不眠などは患者さんの精神に直結することを確認します。他の情報も確認したいから電子カルテも確認し、そして患者さんに会いに行きます。例えば、頓服薬はどれくらい使っているのかなどです。情報はエクセルで出しています。また、電カルと照らし合わせて使っています。」


(古林 美保 様)


「朝来た時に、各種集計の注目患者情報で、自分の部署の確認し、実際に暴力や自殺や拒薬経験などをチェックします。注目患者の患者一覧が出てきたら、1つずつ記録をチェックします。そして、どこの記録から拾ってきているのかを確認し、部門記録の確認との整合性チェックも行います。大体、注目患者情報の一覧を開いた時に前日のトピックスを確認でき、前日にカルテ表記した時間も見ることができます。またカルテのどの部分の情報かも、確認しています。その後、エクセル出力して、実際にリストに上がっている患者さんの記録をチェックしています。朝の情報収集がものすごく時間が短縮しました。リスクのある患者さんが誰なのか, どの情報をもとに判断したのか、分かります。他の病棟の「注目患者一覧」を見ることもありますし、その他は入院患者一覧画面や、できるだけ単剤化できるような治療にも取り組んでいるため、多剤高用量患者リストの画面を確認します。」

カンファレンスにも活用されていますか?

(西海 省吾 様)


毎朝、申し送りの後に多職種カンファレンスをするのですが、その際にはメンタットを開き、「カンファレンスシート」や「詳細情報」を参照します。また、診察介助につく際には、医師とともに「処方推移」を確認します。

(古林 美保 様)


「MENTATのカンファレンスシートを使っています。患者さんのリスクレベルを見たい時に、多職種カンファレンスや先生との症例検討会などに確認します。自分達が感じていることをデータが読み取ってくれていることがわかるので、その時と現状を比較して、リスクが上がってしまった場合の原因を検討します。処方推移画面も良く見ます。薬の効き方や単剤/多剤を含めて患者のケースの振り返りを実施できます。これからもどんどん使っていきたいです。」

尊敬するリーダーのもと、チームが一丸となり、新しい技術も積極的に活用していこうとする取り組みが、MENTATの持つ強みを最大限に引き出していると感じました。また、明石こころのホスピタルの強いチーム力が合わさることで、シナジー効果を発揮している事例ではないでしょうか。